山本が雨天中断前に5イニングを投げ、マンシーが満塁本塁打を放ちドジャースがロッキーズを8-1で破る

2025年6月25日(日本時間26日)、コロラド州デンバーのクアーズ・フィールドで行われたロサンゼルス・ドジャース対コロラド・ロッキーズの試合は、ドジャースが8-1で快勝した。この試合では、先発の山本由伸投手が5イニングを1安打無失点の好投を見せ、7勝目の権利を獲得。打線ではマックス・マンシー内野手が満塁本塁打を含む6打点の活躍でチームを牽引し、試合の流れを決定づけた。

試合は序盤から投手戦の様相を呈していた。ドジャースの先発・山本は初回、わずか10球でロッキーズの上位打線を三者凡退に抑える完璧な立ち上がりを見せた。1番タイラー・フリーマンをカットボールで右飛、2番ハンター・グッドマンを1球で中飛、3番ジョーダン・ベックをカーブで空振り三振に仕留め、テンポの良い投球で相手に付け入る隙を与えなかった。2回も10球で三者凡退とし、3回には2死から9番ケビン・ヒリアードに右前打を許したが、続くフリーマンを中飛に打ち取り無失点。4回も11球で上位打線を封じ、5回には先頭のエストラダに四球を与えたものの、トグリアを投ゴロ併殺に抑え、モニアクをスプリットで空振り三振に仕留めた。5回を56球、1安打1四球6奪三振無失点という省エネかつ圧倒的な投球で、クアーズ・フィールドの“投手地獄”をものともせず、メジャー初完封の可能性すら感じさせた。
一方、ドジャース打線はロッキーズの新人右腕チェイス・ドーランダーに5回まで無得点に抑えられていた。しかし、6回表に試合が動いた。無死一塁で大谷翔平が初球の外角低めシンカーを左前打でつなぎ、好機を拡大。ベッツとフリーマンが凡退し、2死二、三塁でマンシーが打席に立った瞬間、突然の大雨がクアーズ・フィールドを襲った。マンシーはフルカウントから内角高め速球に詰まされ、一塁頭上への平凡なフライを打ち上げたが、ロッキーズの一塁手トグリアと二塁手エストラダが激しい雨で打球を見失い、ボールは一・二塁間にポトリと落ちる幸運な2点適時打となった。このプレーで三走のラッシングと二走の大谷が生還し、ドジャースが2-0と先制。直後、雨脚が強まり、試合は1時間28分の中断となった。
中断後、ドジャースは勢いを維持。6回表再開後にアンディ・パヘスが右前適時打を放ち、3-0とリードを広げた。山本は長時間の中断により5回で降板し、6回から2番手のトリビーノが登板。7回には再びマンシーが輝いた。2死満塁の場面で、マンシーはレフトへ12号満塁本塁打を放ち、7-1と試合を決定づける一撃。この一発でマンシーはこの試合だけで6打点を記録し、打線の中心として圧倒的な存在感を示した。8回には不振だったマイケル・コンフォートが2試合連続となる6号ソロ本塁打を放ち、8-1とダメ押し。投手陣もリリーフがロッキーズ打線を1点に抑え、快勝を飾った。
大谷翔平は「1番・DH」で先発出場し、2打数1安打2四球1打撃妨害で4出塁、2得点を記録。3試合連続安打でチャンスメイクに貢献し、山本の好投を援護した。ドジャースはこの勝利で3連勝を飾り、ナ・リーグで最速の50勝に到達。地元メディア『ドジャース・ビート』は「ヨシノブ・ヤマモトの快投を阻止したのは豪雨だけだった」と山本を称賛。ファンからも「雨が由伸を援護した」「Rain support>run support」と、普段援護が少ない山本を天気が助けたとの声が上がった。
この試合は、豪雨がもたらした幸運な先制点と、山本の好投、マンシーの爆発的な打撃が融合し、ドジャースの強さを象徴する一戦となった。チームは同地区のロッキーズに2連勝でカード勝ち越しを決め、次戦でのさらなる活躍が期待される。